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コンクリート構造物の調査のようす

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コンクリート調査・試験の用語集

コンクリート構造物の調査・診断と試験でよく出てくる言葉を、短くまとめました。
くわしい説明は、それぞれの解説ページにあります。

劣化のしくみ・現象

用語意味くわしく
中性化打ち込んだ直後のコンクリートは pH 12〜13 の強いアルカリ性です。これが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムに変わり、アルカリ性が失われていく現象をいいます。中性化そのものが強度を下げるのではなく、問題になるのは中の鉄筋です。中性化深さ測定
不動態皮膜アルカリ性の環境で鉄筋の表面にできる薄い膜。この膜がある限り鉄筋は錆びません。中性化がかぶり部分まで進んだり、塩化物イオンが一定量を超えて侵入したりすると壊れ、腐食が始まります。鉄筋腐食度調査
塩害海からの飛来塩分や凍結防止剤に含まれる塩化物イオンがコンクリート中に侵入し、鉄筋を腐食させる劣化です。深さ方向の塩化物イオン含有量を測って判断します。鉄筋腐食度調査
凍害コンクリート中の水が凍って膨らみ、融けて戻る。これが何百回も繰り返されて組織が壊れていく劣化です。寒冷地、水がかりのある部材、凍結防止剤を撒く道路で起きやすくなります。気泡間隔係数・凍害の調査
スケーリング表面がぼろぼろと剥がれる、凍害の典型的な出方のひとつです。気泡間隔係数・凍害の調査
ポップアウト骨材の周りがはじけるように欠ける、凍害の出方のひとつです。気泡間隔係数・凍害の調査
アルカリシリカ反応(ASR)反応性の鉱物を含む骨材が、何年もあとになって膨張を起こす現象です。亀甲状・網目状のひび割れとして現れます。凍害と出方が似るため、切り分けには残存膨張量試験を行います。骨材試験
浮き・剥離・剥落錆びた鉄筋は体積が2倍以上に膨らみ、周囲のコンクリートを内側から押し広げます。鉄筋に沿ったひび割れから、浮き・剥離・剥落へと進みます。鉄筋腐食度調査

鉄筋とかぶり

用語意味くわしく
かぶり厚さ鉄筋の表面から、コンクリートの表面までの厚さです。中性化や塩分がどこまで進むと鉄筋に届くかは、かぶり厚さが分からなければ判断できません。鉄筋探査・かぶり厚測定
鉄筋探査コンクリートを壊さずに、鉄筋の位置・間隔・かぶり厚さを表面から調べることです。コア採取やアンカー打設の前に、鉄筋の切断を避けるためにも行います。鉄筋探査・かぶり厚測定
電磁誘導法
NDIS 3430
励磁コイルで発生させた磁束が鉄筋で変化するのを読み取る方法です。鉄筋径の推定ができ、かぶりが小さいほど精度が高くなります。2つの方法の違い
電磁波レーダー法
NDIS 3429
放射した電磁波が鉄筋などの境界面で反射し、戻るまでの時間から位置と深さを求める方法です。短時間で広範囲を調べられ、配管・異物・空洞・剥離層の検出にも使えます。2つの方法の違い
自然電位法
JSCE-E 601・ASTM C 876
鉄筋とコンクリート表面の間の電位を測り、鉄筋が腐食している範囲を推定する方法です。鉄筋腐食度調査
分極抵抗法鉄筋に微弱な電流を与えたときの応答から、腐食の速さの目安を求める方法です。鉄筋腐食度調査
はつり電動ピックなどでコンクリートを部分的に削り取り、鉄筋を直接見て確かめることです。試料の採取にも使います。コア採取・試料採取

強さを測る

用語意味くわしく
反発硬度法
JIS A 1155
シュミットハンマーで表面を打撃し、跳ね返りの大きさ(反発度)から強度を推定します。測っているのは表面近くの硬さなので、測定面の下処理が結果を左右します。コンクリートの強度測定
衝撃弾性波法
NDIS 2426
打撃などで弾性波を発生させ、その波形を解析する方法です。弾性波は部材の内部を通るため、内部の状態まで含めた評価ができます。コンクリートの強度測定
超音波法
NDIS 2426-1
コンクリート中を伝わる超音波の音速から強度を推定します。ひび割れや空隙が多いと音速が落ちます。コンクリートの強度測定
コアによる圧縮強度試験
JIS A 1107・JIS A 1108
構造物からコアを採り、試験室の載荷試験機で実際に圧縮して破壊します。推定ではなく実測値が得られます。コア採取・試料採取

ひび割れ

用語意味くわしく
クラックスケール目盛りの入った透明な定規です。ひび割れに当てて幅を読みます。0.05mm 刻みのものを使うのが一般的です。ひび割れ調査
直接回折波法・修正BS法
NDIS 2426-1
ひび割れの深さを弾性波・超音波で測る方法です。ひび割れを回り込んで伝わる波の時間から深さを求めます。ひび割れ調査
打音調査・目視調査
NDIS 3418
ハンマーで叩いた音と目視で、ひび割れ・浮き・鉄筋露出・錆汚れなどの状態を調べます。調査・診断
赤外線サーモグラフィ法
NDIS 3428
表面温度の差から、内部の浮きや剥離を広い範囲で見つける方法です。調査・診断

試料を採る・分析する

用語意味くわしく
コア
JIS A 1107
コアボーリングマシンで切り取った円柱状のコンクリートです。いちばん多くの情報が得られる採り方で、強度の実測ができるのはこの方法だけです。コア採取・試料採取
ドリル法電動ドリルで削孔し、表面から2cmごとに削孔粉を採る方法です。構造物への影響が小さく、測定点を多く取れます。中性化深さ測定
塩化物イオン含有量
JIS A 1154
コンクリート中に入り込んだ塩分の量です。表面から2cmごとにスライスした試料で、深さ方向の分布を出します。コア採取・試料採取
残存膨張量試験
JCI-S-011
アルカリシリカ反応がこの先どれだけ進むかを見る試験です。コア採取・試料採取
気泡間隔係数
ASTM C457
コンクリート中の細かい空気(AE剤で入れた気泡)が、どれだけ近い間隔で入っているかを表す値です。凍害に対する抵抗性の目安になります。気泡間隔係数・凍害の調査
凍結融解試験
JIS A 1148
凍結と融解を繰り返して、どこまで持ちこたえるかを実際に確かめる試験です。気泡間隔係数・凍害の調査

材料とフレッシュコンクリート

用語意味くわしく
骨材コンクリートの材料になる砂利・砂です。コンクリートの体積の7割前後を占めます。骨材試験
すりへり減量
JIS A 1121
鋼球と一緒に粗骨材を円筒に入れて規定の回数だけ回転させ、砕けて細かくなった分の割合を求めます。値が大きいほど砕けやすく、もろい骨材です。骨材試験
粒度
JIS A 1102
粒の大きさの分布です。偏っていると隙間が埋まらず、水を多く使うことになって強度が落ちます。骨材試験
スランプ
JIS A 1101
コーンに詰めたコンクリートを引き抜き、何センチ下がったかで軟らかさを表す値です。振動台式コンシステンシー試験
コンシステンシー・VC値
JSCE-F 501
締固めやすさのことです。スランプが測れないほど硬いコンクリートでは、振動台で振動を与え、モルタルが表面に浮き出るまでの秒数(VC値)で評価します。振動台式コンシステンシー試験
ブリーディング
JIS A 1123
練り混ぜ水が表面に浮き上がってくる現象、またはその量を測る試験です。振動台式コンシステンシー試験
空気量・AE剤
JIS A 1128
練り混ぜたコンクリート中の空気の量です。凍害に強くするため、AE剤であらかじめ細かい空気を入れておきます。気泡間隔係数・凍害の調査

解説ページの一覧

ご依頼について

どの調査・試験が必要かが決まっていない段階でもかまいません。構造物の種類と、気になっている症状をお聞かせいただければ、調べ方の組み立てからご提案します。試験の一覧と単位は試験・解析、調査の種類は調査・診断のページにまとめています。

茅ヶ崎市の自社試験室で実施し、報告書の作成まで対応します。有資格者の一覧もご覧ください。

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