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コアボーリングマシンによるコンクリートコアの採取

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コア採取・試料採取

構造物から試験用の試料を採る作業です。
コアサンプル・はつり・ドリル粉の3通りがあり、そのあと何の試験をするかで採り方が決まります。

試料で何が分かるか

現地での非破壊試験だけでは、推定できることに限りがあります。実際のコンクリートを持ち帰って試験すれば、強度も、劣化の原因も、実測値として押さえられます。

採った試料でできる主な試験は次のとおりです。1本のコアから複数の試験に回せるため、採取計画の立て方で本数を減らせます。

  • 圧縮強度試験(JIS A 1108) いまの強度を実測します
  • 中性化深さ測定(JIS A 1152) コアを割裂し、試験液で発色させて測ります
  • 塩化物イオン含有量(JIS A 1154) 表面から2cmごとにスライスし、深さ方向の分布を出します
  • 気泡間隔係数測定(ASTM C457) 凍害に対する抵抗性を見ます
  • 残存膨張量試験(JCI-S-011) アルカリシリカ反応がこの先どれだけ進むかを見ます
  • 配合推定・骨材の岩種判定 当初どのような材料で造られたかを調べます

コアサンプル

コアボーリングマシンによるコンクリートコアの採取

コアボーリングマシンで、円柱状のコンクリートを丸ごと切り取ります。採取は JIS A 1107 に従います。いちばん多くの情報が得られる採り方で、強度の実測ができるのはこの方法だけです。

採ったコアは、表面から2cmごとにスライス・粉砕調整して、圧縮強度試験・中性化深さ測定・気泡間隔係数測定・塩化物イオン濃度測定などに使います。

直径は試験の目的に応じて決めます。圧縮強度試験では、粗骨材の最大寸法の3倍以上の直径が必要です。構造物には穴が残るため、採取位置は事前の協議で決め、採取後は無収縮モルタル等で復旧します。

はつり法

電動ピックなどでコンクリートをはつり出し、試料の採取や鉄筋の直接観察を行います。コア採取ほど深くは採れませんが、鉄筋の腐食状態をその場で目視できるのが大きな利点です。

はつった面はそのまま中性化深さの測定面としても使えます。鉄筋腐食度調査で、非破壊の推定結果を確かめるときにもこの方法を使います。

ドリル法

電動ドリルによる削孔と、削孔粉の採取

電動ドリルで削孔し、表面から2cmごとに削孔粉を集めます。粉を分析できる粒径に調整して、塩化物イオン濃度測定などに使います。

孔の径が小さく、構造物への影響がいちばん小さい方法です。測定点を多く取れるので、塩分の侵入状況を面的に押さえたいときに向きます。

削孔粉を落としながら試験液を含ませたろ紙で受ければ、中性化深さの測定にもなります(中性化深さ測定の解説)。

解説図(クリックで拡大します)コアサンプルの使いみち の解説図コアサンプルの使いみち

使い分け

採り方採れる試料構造物への影響向いている場面
コアサンプル円柱状のコンクリート大きい圧縮強度の実測が要るとき、複数の試験をまとめて行うとき
はつり法塊状のコンクリート中くらい鉄筋の腐食状態も同時に確認したいとき
ドリル法削孔粉小さい塩分の分布を面的に押さえたいとき

採る前に必ず行うこと

鉄筋探査です。コアドリルやピックが鉄筋を切ってしまうと、構造物の耐力が落ちるだけでなく、採った試料も試験に使えなくなります。

電磁誘導法または電磁波レーダー法で、かぶり部分の鉄筋位置と配筋間隔を把握し、鉄筋を外した位置に採取点を決めます。詳しくは鉄筋探査・かぶり厚測定の解説をご覧ください。

  • 部材の応力が小さい位置を選びます。支間中央の引張側などは避けます。
  • PC構造物では、PC鋼材・シースの位置を必ず確認します。
  • 採取本数は、試験項目と必要な供試体の数から逆算します。無駄に多く採らないようにします。
  • 採取したコアは、どの位置から・どの向きで採ったかを記録し、打設面の向きが分かるようにします。
  • 中性化深さを測る試料は、空気中に長く置くと中性化が進みます。すぐ測れないときは密封して運びます。

準拠規格

この作業で用いる規格

  • JIS A 1107 コンクリートからのコアの採取方法および圧縮強度試験方法コアの採取
  • JIS A 1108 コンクリートの圧縮強度試験方法採取したコアの強度試験
  • JIS A 1152 コンクリートの中性化深さの測定方法はつり法・ドリル法・コア供試体法
  • JIS A 1154 硬化コンクリート中に含まれる塩化物イオンの試験方法塩化物イオン濃度測定
  • NDIS 3430/NDIS 3429 鉄筋探査(電磁誘導法/電磁波レーダー法)採取前の配筋確認

ご依頼について

採取の本数と箇所、復旧の要否で費用と期間が決まります。そのあと何を知りたいかを先に教えていただけると、必要最小限の採取で済むよう計画できます。試験の一覧と単位は試験・解析のページにまとめています。

現地での採取から試験室での各種試験、報告書の作成まで、有資格者が一貫して対応します。有資格者の一覧もご覧ください。

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